転がる人々1

by Saito 2015年02月10日

いきなり変な話で恐縮ですが、最近よく転がる人達に出会います。つい先日の朝も仕事先の近くで誰かと待ち合わせしている間に転がったと言う女の人を助け起こしたのですが(酔っぱらっていらっしゃったのですが、待ち合わせしていた方と合流後そのまままた呑みに行かれました)、その数日前には最寄りの駅前で転がったおじいさんに遭遇しました。大体午後の4時過ぎくらいだったでしょうか、その日の仕事先に向かうためにその駅に行った所
かなり大柄なおじいさんが地面に転がっていて、同じ年くらいのおじいさんがその転がったおじいさんを立ち上がらせようとしていたんです。雨が少し降っていた日でたぶんすべって転がったんだろうと思ったのですが、全然そのおじいさんが立ち上がるそぶりがなかった(意識は完全にありました)ので結構ヤバいんじゃないかと助け起こしに行ったんですね。

私:「大丈夫ですか?」

と言いつつ近づいてみると放り出された傘とたぶんその転がったおじいさんのものと思われる眼鏡と帽子が落ちていたので、拾い上げていると

「〇〇さん頑張って!」

と立ち上がらせようとしているおじいさんが言っていたので、この二人は知り合いなんだなとその時に分かりました。じゃあ一緒に的な空気になったので転がったおじいさんを(ややこしいのでこちらをAじいさん)立ち上がらせようとしていたおじいさん(こちらをBじいさん)と起こそうとするのですが結構Aじいさんが大柄だったこともありBじいさんに全然力がないのも有りで全然立たせられない。あげくに

Aじい:「ワシはもう駄目だ、ヤメてくれー!!」
Bじい:「そんな事言わずに〇〇さん頑張れ!」

と騒ぎ始める始末で通り過ぎる周りの人達もさらにざわつき始めたのです。そこでやっと薄々気付いたのですがこのじいさんたち酔っぱらってるなと。まさかこんな時間からというのがあったので初めからは思いもしなかったのですが、完全に呑んで出来上がった帰りだなと…。だからと言って放り出すわけにもいかないので、Bじいさんとあれこれ立ち上がらせようとしてみるのですが「ヤメてくれー、頑張れ」の繰り返し。さらに周りもざわつき始めたと思い出した頃にやっぱりいるんですね心優しい人が、

「大丈夫ですか?」

と言いながら2人組の女の方達が現れたのです。

(転がる人々2へ続きます。)