アレンジの効能1

by Saito 2013年07月21日

原作のある作品

原作を知っていて映画を観たらがっかりした、なんて体験を皆さんもお持ちではないでしょうか?私も最近まさしくこれを久々に体験したのですが、なんでしょうあのがっかり感は…。ハードボイルド小説が原作のその作品、タイトルは伏せますが内容を知っているし、始めの期待感が高いというのもあったのでしょうが、途中から悲しさすら覚えたのは初めてかも知れません。観終わった時にあまり有名なタイトルではないので普段行くレンタル屋さんでは置いてなかった事、探しまわったあげくに少し遠いレンタル屋さんに一本だけ置いてあるのを知ったときの喜び、実際に足を運んでみたらその一本だけ置いてあるのが借りられていた事…、せっかく来たので帰りに気落ちしながら初めて行く店で大盛りラーメンを食べた事、それが多すぎたこと、数週間後に行ってやっと借りられた時の喜び、そして同じラーメン屋に入って普通盛りを頼んでもやっぱり多かったことやら様々なそこに至るまでの過程をただ思い出していました。

アレンジのセンス

いや難しいですね、この手の類いはいつもそう思います。ただ逆に後から原作を知ってどちらも良かった、もしくは原作よりも面白かったなんて作品も沢山あると思います。普段あまりこの監督がとかは意識する方ではないのですが、こういった原作のある映画を観た時は特にその監督の個性、とりわけアレンジのセンスが問われているように感じます。原作に忠実にやるのか、壊れるくらい自分の個性をぶち込むのか、ただその映画の尺に納める為にどこを大事にしてどこを切り捨てて行くかというのは、原作があるものの方がやはりその人それぞれのセンスが良く分かると思います。実際に自分がやれと言われれば怖い作業ですが、原作を知らなくてもその映画単体が面白いと思えるものがきっと最高なのでしょう。

…その2へ続きます。