アレンジの効能2

by Saito 2013年09月2日

音楽に置き換えてみると

アレンジの効能1からの続き…

小説やなにかが原作の映画とは違い、メロディだけを知っているという状態はなかなか無いですが、音楽で言えば作曲者が出してきたメロディにアレンジを加えて行くという作業が一番近い様に思います。音楽を聴く時に一曲という括りであまりメロディとアレンジを切り離して聴くということはないと思いますが、個人的にそういう風に切り離して初めて聴いた曲は(意図的ではないですが)ピンクレディーというデュオの「UFO」という曲でした。多分どこかで一度は耳にした事のある曲だと思いますが、あのメロディにあのアレンジというのは何気なくではなく改めて意識して聴くと、衝撃が走ったのを覚えています。イントロを聴いただけでもすぐにその曲を思い浮かべられるというのは、もしかしたら音楽で言う所のアレンジの一番の成功例なのかも知れないと、個人的に今も思います。

また一方で映画で言う所のリメイクは音楽で言う所のカヴァーと意味合い的には同じだと思いますね。こちらの方が昨今なじみが深いと思うのですが、そのカヴァーしたアーティストの個性がよく伺えると思います。原曲を知っていて、もしくはカヴァーでその曲を知るとまちまちだとは思いますが、大体そのどちらのアーティストの個性も両立しているものが多いようにも思いますね。リスペクトといいますか「原曲を大事にしていますよ」という気持ちが何かしら伝わってくるものが、良い作品たらしめている様な気もします。

音楽に拘らずアレンジひとつでこうも作品の善し悪しが変ってくるというのは、改めて怖い事でもありますしまたその大切さをしみじみと考えさせられますね。